
TL;DR — 「Save」したワークフローは自分のComfyUI内部(ローカルなら
user/default/workflows/フォルダ)に残るだけで、他人に渡せるファイルにはならない。共有には別操作の「Export」でJSONを書き出す必要がある。ここを混同するのが「保存したはずなのにファイルが見当たらない」の正体だ。もう一つの共有手段が画像(PNG)埋め込みだが、2026年はSNSや共有サイトのWebP再圧縮でメタデータが飛び「画像から開けない」事故が増えている。もらった豪華ワークフローがローカルで動かない最大の壁は環境構築とVRAM——ここはクラウド実行で丸ごと回避できる。
「保存したはずのワークフローがどこにも見当たらない」「もらったワークフローを自分のComfyUIで開けない」——ComfyUIのワークフロー共有でいちばん多いつまずきはこの2つだ。原因は共通していて、ComfyUIの「保存(Save)」と「共有用の書き出し(Export)」が別の操作だと知らないこと、そして保存形式と再現環境の相性を外していることにある。この記事では、ワークフローの保存先はどこなのかという基本から、JSONと画像(PNG)での共有・読み込み手順、2026年特有の落とし穴、もらったワークフローを確実に動かす方法までを解説する。
ComfyUIのワークフロー共有とは?まず全体像
ComfyUIのワークフローとは、どのモデルにどんな処理を通すかを表したノードの繋がりだ。これをファイルとして書き出せば、他の人と同じ生成手順をそのまま共有できる。
共有の方法は大きく3通りある。
- JSONファイル — ノード構成そのものを書き出す。最も確実
- 画像(PNG)埋め込み — 生成画像のメタデータにワークフローを忍ばせる
- 共有サイト経由 — CivitAIなどからダウンロードして読み込む
どの方法でも、受け取った側はファイルをComfyUIに読み込むだけで同じノード構成を再現できる。まずはこの「書き出す/読み込む」の往復が基本だと押さえておきたい。3つの手段は排他ではなく、次のように向き不向きが分かれる。
| 渡し方 | 確実性 | 手軽さ | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| JSON | ◎ 構成が丸ごと残る | △ 画像と別管理 | 崩したくない本番構成を配る |
| PNG埋め込み | △ 再圧縮で消える | ◎ 1枚で作例+手順 | SNSで作例を見せつつ渡す |
| 共有サイト | ○ 版管理される | ○ 検索で探せる | 定番を探す・広く配る |
ワークフローの保存先はどこ?「Save」と「Export」は別物
ComfyUIのワークフロー共有でつまずく人の多くが、実はここで迷っている。「Save」を押してもファイルは手元に出てこないし、ブラウザのダウンロード履歴にも現れない——それは仕様どおりで、Saveは共有用のファイルを作る操作ではないからだ。
| 操作 | 何が起きるか | 保存先 | 共有に使えるか |
|---|---|---|---|
| Save / Save As | ComfyUI内部にワークフローを保持する | ローカル実行なら ComfyUI/user/default/workflows/ フォルダ(GitHub Discussions #5753 で確認) | △ フォルダから直接ファイルを取り出せば可能だが、渡す前提の操作ではない |
| Export(Export API 含む) | JSONファイルを書き出す | ブラウザのダウンロードフォルダ | ◎ 相手に送るならこちら |
インストール形態別:保存フォルダの探し方
「user/default/workflows と言われても、そもそも ComfyUI のフォルダがどこか分からない」という場合は、使っている形態から辿る。
| 使い方 | 保存先の目安(2026年10月時点) | 見つからない時 |
|---|---|---|
| Windows ポータブル版 | ComfyUI_windows_portable\ComfyUI\user\default\workflows(としあきdiffusion Wiki など複数の解説が同じパスを挙げている) | 展開したフォルダ内を、保存したワークフロー名で検索する |
| デスクトップ版 | 設定で選んだ基準フォルダ(既定は Documents 配下の ComfyUI とする報告が多い)の中の user\default\workflows。基準フォルダの変更方法は公式の設定ページを参照 | 基準フォルダを変えた覚えがあれば、そちらを開く |
| 手動インストール(Mac / Linux 含む) | 起動している ComfyUI/user/default/workflows/ | main.py のあるフォルダの user 以下を確認する |
| クラウド実行のサービス | 手元のフォルダには保存されない(サービス側の仕様による) | Export で手元にJSONを落としておく |
どの形態でも、フォルダの場所が不明なら「ワークフローに付けた名前 + .json」でPC内を検索するのが最短だ。ファイル名は保存時の名前がそのまま使われる。
保存したワークフローは、サイドバーの📂アイコン(または W キー)を開けば一覧から呼び出せる。ただし2026年時点では保存先フォルダを自分で指定する機能はまだ実装されておらず(ComfyUI_frontend Issue #688 で要望として継続中)、別ドライブや共有フォルダに直接保存することはできない。「保存先を変えたい」場合は、いったんSaveした上で、ローカルの user/default/workflows/ フォルダから手動でファイルをコピーする必要がある。
ワークフローをJSONで保存・共有する手順
いちばん確実なComfyUIのワークフロー共有はJSONのExportだ。ノードの構成と接続が丸ごと残るため、画像のような欠落事故が起きにくい。
- 書き出す — メニューの「Workflow → Export(共有相手に画面編集用のJSONを渡したいときは Export API ではなく通常の Export)」でJSONとしてダウンロードする
- 渡す — ダウンロードされたJSONファイルをそのまま相手に送る
- 読み込む — 受け取った側はComfyUIの画面にJSONをドラッグ&ドロップ、または
Ctrl+O(macはCmd+O)で開く
なお「Save」で内部保存したワークフローをそのまま人に渡したい場合は、一度 Export し直すか、前述の user/default/workflows/ フォルダから該当のJSONファイルを直接コピーして送ればよい。
JSONの内部構造を詳しく知りたい場合は、ComfyUI公式の ワークフローJSON仕様 が一次情報になる。
UI用JSONとAPI用JSONは別物
混同しやすいが、画面で編集するワークフローJSONと、API実行用にエクスポートするJSONは構造が違う。人に共有して画面で開いてもらうなら、API用ではなく通常の(UI用)JSONを渡す。ここを取り違えると、相手の画面でうまく展開されない。目安として、ノードの座標やタイトルなど「見た目の情報」まで入っているのがUI用、class_type と入力値だけの素の辞書構造ならAPI用だと覚えておくと切り分けやすい。
渡す前の最終チェック
JSONは中身がテキストなので、送る前に軽く確認できる。ファイル名に日付やモデル名を入れておく、絶対パス(C:\Users\... のようなローカル固有のパス)が混ざっていないか見る、この2点だけでも相手のつまずきは大きく減る。
画像(PNG)に埋め込んで共有する方法
ComfyUIで生成したPNGには、ワークフロー全体がメタデータとして埋め込まれている。だから画像をそのままComfyUIにドラッグするだけで、ノード構成が丸ごと復元される。これがComfyUIのワークフロー共有で人気の「画像1枚で渡す」手法だ。
| 方法 | 強み | 弱み |
|---|---|---|
| JSON | 構成が確実に残る | 画像と別管理になる |
| PNG埋め込み | 作例と手順を1枚で共有 | 再保存・圧縮で消えやすい |
作例を見せながら手順も渡せるのが利点だが、後述のとおりメタデータは壊れやすい。確実性を取るならJSON、見栄えと手軽さを取るならPNG、と使い分けるとよい。
メタデータを消さずにWebP/JPEGで共有するには
「画像から読み込めない」事故のほとんどは、ファイル形式と再圧縮が原因だ。ComfyUIはPNGの tEXt チャンクにワークフローを書き込むが、この領域はサイズ削減の過程であっさり捨てられる。2026年時点で押さえておきたいポイントを形式別に整理する。
| 形式 | ワークフロー埋め込み | 注意点(2026年7月時点) |
|---|---|---|
| PNG | 標準で埋め込み | SNS/共有サイトがWebPに再圧縮すると消失 |
| WebP(ロスレス) | 読み込み不可の報告あり | ドラッグ&ドロップで展開できないことがある |
| WebP/JPEG(拡張利用) | 拡張ノードで可能 | 相手も同じ拡張を入れていないと展開不可 |
軽量なWebPやJPEGでも構成を残したい場合は、専用の保存拡張を使う。たとえば圧縮メタデータをWebP/JPEGに埋め込む comfyui-compressed-metadata や、埋め込みを保ったままPNGを圧縮する ShrinkComfy といったツールが公開されている。ただしこれらは「送る側と受け取る側の両方」が対応している前提の仕組みだ。相手の環境が分からないうちは、素直にJSONを添える方が事故が少ない。
共有したワークフローが動かないのはなぜ?
ここがComfyUIのワークフロー共有の本当の難所だ。ファイルは読み込めても、生成まで辿り着けないことが多い。原因はだいたい次の3つに分かれる。
- メタデータの消失 — SNSや共有サイトがPNGをWebPに再圧縮すると、埋め込んだワークフローが消える。2026年はフロントエンド刷新もあり「画像から読み込めない」報告が増えた(Comfy-Org/ComfyUI の Issue トラッカー で同種の報告が続いている)
- モデル・LoRAの不足 — ワークフローが指定するチェックポイントやLoRAが手元に無いとエラーになる
- カスタムノード未導入 — 共有元が入れている拡張ノードが無いと、赤いノードが出て止まる
さらにVRAM不足も重なる。共有された豪華なワークフローほど、再現には高性能GPUと環境構築が要る。「ファイルはもらえたのに自分のPCでは動かない」が起きるのはこのためだ。症状ごとの切り分けは次の早見表がそのまま使える。
| 症状 | 主な原因 | 対処 |
|---|---|---|
| 画像から読み込めない | 再圧縮でメタデータ消失 | 元PNGを入手/JSONで受け取り直す |
| 赤いノードが出る | カスタムノード未導入 | ComfyUI Manager で不足ノードを導入 |
| モデルが見つからない | チェックポイント・LoRA不足 | 指定モデルを入手しパスを設定 |
| 途中で落ちる・OOM | VRAM不足 | 解像度/バッチを下げる or クラウド実行 |
ComfyUIそのものの重さに悩むなら ComfyUIとAutomatic1111の違い や ComfyUIクラウド vs 自宅PCの比較 も参考になる。
主要な共有プラットフォームの選び方
2026年7月時点で、ワークフローを探す・配る場として使われる主なサイトは次のとおりだ。
| サイト | 特徴 | 注意点(2026年7月時点) |
|---|---|---|
| CivitAI | モデルと作例が大量。フィルタで workflows を絞れる | DL画像がWebPだと埋め込みが消える/ライセンス要確認 |
| ComfyWorkflows | ワークフロー特化のコミュニティ | 依存する拡張ノードの多さを事前に確認 |
| Comfy.org 公式 examples | 定番構成の一次情報 | 最小構成中心で応用は自分で足す |
かつて定番だった OpenArt の Workflows は 2026年1月18日(太平洋時間)で終了した(公式アナウンス)。古いまとめ記事のリンク先が切れていることがあるので注意したい。
選び方の軸はシンプルで、「使うモデルが手に入るか」「カスタムノードの依存が少ないか」を先に見ること。依存が重いワークフローは、見た目が良くても再現コストが高い。加えて、商用利用なら必ずライセンスを確認する。多くの配布ワークフローは非商用ライセンスのモデルやLoRAを前提にしており、そのまま商用に使うと規約違反になりかねない。動画系の共有ワークフローを試したい人は ComfyUI動画生成の始め方 も合わせて読みたい。
ComfyStudio なら共有ワークフローを環境構築なしで試せる
ComfyStudio は、ComfyUI のワークフローをクラウドで実行できる日本発の AI イラスト生成 SaaS だ。会員登録するだけで FLUX 系を中心とした複数モデルを使え、料金は 1 クレジット = 1 円の従量課金で利用できる。新規登録で無料100クレジット(標準画像 約25枚ぶん)が付き、クレジットカードの登録も不要だ。
ComfyUIのワークフロー共有でいちばん面倒なのは、もらった構成を動かすための環境づくりだ。ComfyStudio は実行環境をクラウド側に用意してあるので、ローカルにモデルを揃えたりVRAMを気にしたりせずに、ブラウザだけで生成まで進める。前述の「モデル不足」「カスタムノード未導入」「VRAM不足」という3つの壁を、環境をこちらで用意することでまとめて回避できるわけだ。
- 登録して試す — 登録特典のクレジットで、用意済みワークフローの生成を確認する
- ワークフローを選ぶ — 目的に合う構成を一覧から選ぶ
- 生成する — 必要な分だけ課金して出力する
なお ComfyStudio は健全(SFW)用途に特化しており、R18・実在人物の加工・ディープフェイクには対応しない。全プラン商用利用OK(生成物の権利は利用者)で、日本語UIのままブラウザで完結する。押し売りではなく、「共有されたワークフローを自分のPCで再現できない人」の受け皿として使ってもらえれば十分だ。まずは 生成ページ で動きを確かめ、料金や使えるモデルの目安は 料金ページ で確認してほしい。


