
TL;DR — Wan 2.2 は、振り向き・瞬き・髪の揺れといった静止画に近い穏やかな動きが得意なオープンソースの動画生成モデル。1枚絵を動かす image-to-video(i2v)に強く、アニメイラストでもキャラが崩れにくいのが持ち味です。プロンプトは i2v なら「動作・カメラ・速度」に全振り、t2v は外見も一文に足すのがコツ。ComfyStudio なら ComfyUI を構築せずブラウザだけで試せ、動画のクレジットは生成前に実額が画面表示されます。100クレジット無料・カード不要で実機検証できます。
「Wan 2.2 を使ってみたいけど、ComfyUI の構築が難しそう」「プロンプトの書き方が画像生成と違うのか分からない」——この記事では、Wan 2.2(2026年時点)の特徴と得意な動きを整理し、i2v / t2v それぞれのプロンプトの書き方をテンプレ付きで解説します。そのうえで、環境構築なしでブラウザから試す手順までをまとめます。
Wan 2.2 とは?特徴と向いている用途
Wan 2.2 は、Wan シリーズのオープンソース動画生成モデルです(2026年時点で、後継バージョンへの更新も続いています)。最大の特徴は、静止画に近い自然で穏やかな動きを安定して作れること。派手なアクションよりも、1枚のイラストや写真を「そっと動かす」用途に向いています。
具体的には、次のような動きが得意です。
- 人物の振り向き・瞬き・微笑みなどの表情変化
- 髪や衣服が風で揺れる副次的なモーション
- 花びら・波・雲などの面で動く背景要素
- ゆっくりしたカメラの寄り引き(ズームイン・ドリー)
逆に、複数の大きな動きを同時に入れる、激しいカメラワークで動き回る、といった演出は破綻しやすくなります。そういう「大きな動き・シネマ表現」を狙う場合は、Wan より大きな動きが得意な別系統のモデル(Kling など・2026年時点)が向くこともあります。モデルごとの住み分けは AI動画モデル比較 で詳しく整理しています。
結論:Wan は「動きを絞って穏やかに」動かすと成功する
先に結論です。Wan 2.2 で失敗しないための原則は次の3つに集約されます。
- 動きは1〜2個に絞る — 「振り返って微笑む」のような一連の動作はOK。「踊って走って手を振る」のような複数アクションは崩壊の原因。
- カメラ指示は1つだけ、具体的に — 「ゆっくりズームイン」など映画用語を1語。曖昧な「ダイナミックに」はモデルが解釈できません。
- 穏やかな動きを基準にする — Wan は静止画に近い動きが最も安定します。強い動きに寄せるほど破綻リスクが上がるので、激しくしたいときほど動きを1つに絞ります。
この3点さえ守れば、アニメイラストでもキャラの一貫性を保ったまま自然に動かせます。以下で i2v / t2v の書き方を具体的に見ていきます。
Wan のプロンプトの書き方|i2v と t2v で変わる
Wan には大きく2つの使い方があります。image-to-video(i2v)=1枚絵を動かすと、text-to-video(t2v)=テキストだけから動画を作るです。プロンプトに書く情報は、この2つで変わります。
| モード | プロンプトの主役 | 外見の指定 | 目安の長さ |
|---|---|---|---|
| image-to-video(i2v) | 動作・カメラ・速度 | 画像任せ(不要) | 80〜120語 |
| text-to-video(t2v) | 外見+動作を一文に圧縮 | 必要 | 100〜150語 |
image-to-video(i2v)の書き方
i2v は、アップロードした絵が「何を描くか」をすでに決めています。だからプロンプトは外見を書かず、「どう動くか」だけに集中します。基本の並びは 主体 → 動作 → カメラ → 速度・質感 の4要素です。
穴埋めテンプレート:
[主体] が [動作] する。カメラはゆっくり [移動]。[速度・質感]。
記入例:
- 制服の少女がこちらを向いて微笑み、髪が風で揺れる。カメラはゆっくりズームイン。滑らかでシネマティックな質感。
- 夕焼けの海辺、女性がふと顔を上げる。カメラは正面で静止。柔らかい逆光、スローモーション。
動画モデルの多くは英語キャプションで学習されているため、動きの指示は英語のほうが精度が出やすい傾向があります。コピペ用の英語例も置いておきます。
The girl slowly turns toward the camera and smiles softly, her hair swaying gently in the breeze.→ 少女がゆっくりこちらを向いて微笑み、髪が風でそっと揺れるCherry blossom petals drift down slowly, the camera pushing in gently, cinematic and calm.→ 桜の花びらがゆっくり舞い落ち、カメラがそっと寄る、シネマティックで穏やか
text-to-video(t2v)の書き方
t2v は画像がないので、外見も文章で指定する必要があります。i2v の「動き」に加えて、主体の見た目・服装・背景を一文にまとめます。ただし要素を盛りすぎると破綻するので、外見は要点だけ、動きは1つに絞るのがコツです。
A girl in a school uniform with long black hair stands in a classroom at sunset, turning toward the camera and smiling softly, slow zoom in, cinematic.→ 制服で黒髪ロングの少女が夕方の教室に立ち、こちらを向いて微笑む、ゆっくりズームイン、シネマティック
カメラワークの用語の使い分けや、動きの強さの調整については カメラワークのプロンプト と AI動画プロンプトのコツ にコピペ用の一覧をまとめています。
失敗しやすいポイントと修正例
Wan で「動かない」「崩れる」ときは、だいたい原因が決まっています。代表的な3つを修正例つきで挙げます。
- 外見だけ書いて動詞がない
- ❌「制服の少女、長い黒髪、教室、夕方の光、シネマティック」
- ✅「制服の少女がこちらを向いて微笑む。カメラはゆっくりズームイン。シネマティックな質感。」
- 大きな動きを複数同時に指定
- ❌「少女が振り返って手を振り、髪が舞い上がり、後ろの猫がジャンプする」
- ✅「少女が振り返って微笑む。髪はわずかに揺れる程度。カメラはゆっくりズームイン。」
- 抽象語で雰囲気だけ
- ❌「ダイナミックでエモーショナル」
- ✅「キャラクターがゆっくり目を閉じる。カメラは静止。柔らかい光、スローモーション。」
さらに、ネガティブプロンプトで「歪み・余分な指・急な変形・チラつき」を弾いておくと、キャラの一貫性を保ちやすくなります。
ComfyStudio で Wan 2.2 を試す手順
Wan 2.2 はローカルの ComfyUI でも動かせますが、VRAM や環境構築のハードルが高く、ここで止まる人が多いのが実情です。ComfyStudio は ComfyUI のワークフローをクラウドで実行する日本発の AI 生成 SaaS で、手元の GPU を問わずブラウザだけで image-to-video を試せます。料金は 1クレジット = 1円の従量課金です。
- 画像を用意する — 動かしたいイラストや写真を1枚アップロード
- Wan 2.2 の i2v ワークフローを選ぶ — 穏やかな動きに向いたモデル
- プロンプトを書く — 上のテンプレで「動き」を指定
- クレジットを確認して生成 — 動画は秒数・解像度で消費が変わるので、生成前に画面に出る実額を確認してから回す
- 結果を見てプロンプトだけ書き換え — seed を固定して、動詞・カメラ・速度を1要素ずつ変える
動画は画像より原価が高く、数十〜数百クレジット規模まで幅があります。個別の単価を思い込みで決めず、必ず生成画面に表示される実額を確認するのが安全です。まずは無料の100クレジットで試し撮りして、感覚をつかんでから本番を回すと無駄がありません。
▶ ブラウザだけで Wan 2.2 を試す(無料100クレジット・カード不要)
Q&A
Q. Wan 2.2 と最新の他モデル、どちらを使うべき? A. 穏やかで自然な動き・アニメイラストの一貫性なら Wan 2.2 が扱いやすいです。大きな動きやシネマ表現を狙うなら、それが得意な別モデル(2026年時点では Kling など)も選択肢になります。ComfyStudio では複数モデルを同じクレジットで試せるので、同じ画像で比較して決めるのが確実です。
Q. 生成した動画は商用利用できますか? A. ComfyStudio は健全(SFW)な範囲で商用利用 OK です(実在人物の肖像生成は不可)。生成前にワークフローと利用範囲を確認してください。
Q. 何秒の動画から始めるのがいいですか? A. まずは短めの1本で動きの当たりを取るのがおすすめです。長くするほどモデルが動きを保ちにくくなるので、長尺は短い動画を複数つないで作ると安定します。
まとめ
Wan 2.2 は「穏やかな動きを、動きを絞って」使うと成功するモデルです。i2v は動作・カメラ・速度に全振り、t2v は外見も一文に足す——この基本を押さえれば、アニメイラストでもキャラを崩さず自然に動かせます。動画のクレジットは生成前に実額が表示されるので、まずは無料枠で試し撮りしてから本番を回しましょう。


