
ComfyUI inpaint のやり方:画像の一部だけ描き直す
「全体はいい感じなのに、手だけ崩れている」「顔の一部に違和感が残る」「背景の余計なものを消したい」——AI で画像を作っていると、一部だけ直したい場面が必ず出てきます。作り直すたびに構図や雰囲気まで変わってしまうと、いつまでも完成しません。そこで使うのが inpaint(インペイント=部分修正) です。
inpaint は、マスクで指定した範囲だけを再生成し、それ以外のピクセルはそのまま残す手法です。この記事では、ComfyUI での inpaint の考え方を基礎から整理し、手・顔・背景・不要物の直し方を具体的に解説します。さらに「ComfyUI をわざわざ構築したくない」人向けに、ブラウザ完結の ComfyStudio で inpaint(31cr=約31円)を使う実践手順もまとめました。
結論を先に:直したい箇所だけをマスクし、denoise(再生成の強さ)を中程度から調整する——これが inpaint の9割です。まず手元の1枚で試したい人は、環境構築なしで使える ComfyStudio の無料100クレジット(カード不要) から始めるのが最短です。
結論|inpaint は「マスク × denoise」で決まる
細かいノード構成に入る前に、inpaint の成否を決める要素は実質2つだけ、と押さえてください。
- マスク(どこを直すか):直したい範囲を塗る。狭すぎると継ぎ目が不自然になり、広すぎると余計な部分まで変わる。対象より少し広め+境界をぼかすのが基本。
- denoise(どれだけ描き直すか):0 に近いほど元画像を残し、1 に近いほど大胆に描き替える。小さな修正は 0.3〜0.5、大きく作り替えるなら 0.6〜0.8 が目安。
この2つを対象に合わせて調整するだけで、多くの「一部だけ直したい」は解決します。逆に言えば、うまくいかないときは「マスクの広さ」か「denoise の強さ」のどちらかがズレているだけ、と切り分けられます。
そもそも inpaint とは?img2img との違い
inpaint と img2img は「元画像を土台に描き直す」点で似ていますが、変化する範囲が決定的に違います。
- img2img:画像全体を denoise 強度に応じて変化させる。雰囲気ごと作り変えたいときに向くが、狙った箇所以外まで変わりやすい。
- inpaint:マスクした範囲だけを再生成し、他は保持する。手・顔・不要物など「ピンポイントで直したい」ときの正解。
つまり「全体のテイストを変えたい」なら img2img、「この部分だけ直したい」なら inpaint、という使い分けです。ComfyUI ではどちらもノードを組んで実現でき、ComfyStudio では inpaint ワークフロー(31cr)としてブラウザから使えます。
ComfyUI での inpaint 基本ワークフロー
ComfyUI(オープンソースの ComfyUI 本体、2026年時点)で inpaint を組むときの最小構成は、おおむね次の流れです。
- 画像を読み込む(Load Image)。修正したい元画像を入力する。
- マスクを作る。Load Image のマスクエディタ、または専用ノードで、直したい範囲を塗る。
- VAE Encode (for Inpainting) でマスク情報付きの latent に変換する。
- KSampler で denoise を設定して再生成する。ここで denoise 値を対象に合わせて調整する。
- VAE Decode → Save Image で書き出す。
ノードの配線自体は難しくありませんが、実際にはモデルの準備・依存関係・マスクエディタの操作でつまずきやすいのが正直なところです。ComfyUI の基本的な組み方から知りたい場合は ComfyUIの基本ワークフローの作り方 を先に読むと、inpaint の位置づけが理解しやすくなります。
「ノードを組むのが面倒」「まず結果だけ見たい」という人は、次章のブラウザ完結(ComfyStudio)から入るのが手早いです。
環境構築なしで試す|ComfyStudio の inpaint(31cr)
ComfyStudio は、ComfyUI を自分で構築せずブラウザだけで使えるサービスです。部分修正は、inpaint(マスクで塗った範囲だけを描き直す)ワークフロー(31cr=約31円)で実践できます。手順はシンプルです。
- 直したい画像をアップロードする。
- 変えたい箇所を意識しながら、「何をどう直すか」をプロンプトで指定する(例:「右手の指を自然な5本に」「背景の看板を消す」)。
- denoise(変化の強さ)を調整して生成する。まずは中程度から始め、足りなければ強める。
- 気に入らなければプロンプトや強度を変えて再試行する。1回31crなので、無料100クレジットの範囲で3回ほど試せます。
1クレジット=1円なので、inpaint の1回が31円とコストが読みやすいのが利点です。登録時の無料100クレジットなら、inpaint を3回ほど試せる計算になります(カード不要)。ブラウザ完結なので、GPU も環境構築も要りません。
部位別の直し方|手・顔・背景・不要物
inpaint は対象によってコツが少し変わります。代表的な4パターンを押さえておきましょう。
- 手・指の崩れ:崩れている手の周囲を少し広めにマスクし、プロンプトで指の本数・向きを補足。一発で決まりにくいので denoise 0.4〜0.6 で数回試す。手の崩れ全般の対処は AIイラストの手・指の崩れを直す方法 が詳しいです。
- 顔・表情の違和感:顔全体ではなく気になる部位(目・口など)を局所的にマスクすると、顔立ちを保ったまま直せる。denoise は控えめ(0.3〜0.5)から。
- 背景の描き直し:背景だけをマスクして denoise を高め(0.6〜0.8)に。人物のエッジを巻き込まないよう、境界は人物側に食い込みすぎないよう塗る。
- 不要物の消し込み:消したい物をマスクし、「背景を自然に補完」する方向のプロンプトで再生成。周囲のテクスチャに馴染ませるのがポイント。
いずれも共通するのは、「対象より少し広めにマスク」「denoise は小さめから上げる」という進め方です。
inpaint の設定早見表|用途別の目安
用途ごとの「マスクの広さ」と「denoise の強さ」の目安を一覧にしました。あくまで出発点で、結果を見て微調整してください。
| 直したい対象 | マスクの広さ | denoise の目安 | 補足プロンプトの例 |
|---|---|---|---|
| 手・指の崩れ | 手の周囲を広め | 0.4〜0.6 | 自然な5本指・正しい向き |
| 顔の一部(目・口) | 部位を局所的に | 0.3〜0.5 | 表情・目線を自然に |
| 背景の描き直し | 背景を大きく | 0.6〜0.8 | 望む背景の情景 |
| 不要物の消し込み | 対象を少し広め | 0.5〜0.7 | 背景を自然に補完 |
| 質感・小さな傷の修正 | ごく狭く | 0.2〜0.4 | 元の質感を維持 |
「大きく作り変えたい=denoise を上げる・マスクを広く」「元をなるべく残したい=denoise を下げる・マスクを狭く」という関係を覚えておくと、迷いません。仕上げに解像度を上げたいときは、AI画像の高画質化・アップスケール と組み合わせると効果的です。
まとめ|まずは1枚で「マスク × denoise」を体感しよう
inpaint(部分修正)は、直したい箇所だけをマスクし、denoise で描き直しの強さを調整する——この2軸さえ掴めば、手・顔・背景・不要物のほとんどはピンポイントで直せます。作り直すたびに全体が変わってしまうストレスから解放され、完成までの距離がぐっと縮まります。
ComfyUI 本体でノードを組むのが本格派の道ですが、「まず結果を見たい」「環境構築に時間をかけたくない」なら、ブラウザ完結の ComfyStudio で inpaint(31cr=約31円)から始めるのが手軽です。登録だけで100クレジット無料・カード不要なので、手元の気になる1枚で直し具合を試してみてください。
無料登録で100クレジットを受け取る(カード不要) → 直したい画像をアップロードして、マスクと denoise を触るところから inpaint を体感しましょう。
- 手・指の崩れを直したい人へ:AIイラストの手・指の崩れを直す方法
- 仕上げに解像度を上げたい人へ:AI画像の高画質化・アップスケール
- ノードの基本から学びたい人へ:ComfyUIの基本ワークフローの作り方


